藤村:それはあるよね。我々4人もそうだけど、『ゆるキャン△』のなでしこやリン、野クルの間にも信頼関係があるんだと思う。

もちろん「仲良し」というのを、自分たちで必要以上に自覚していないというのもポイントだろうな。

なにも「私たち仲良しだよね!」と大声で言っているわけではない。ほら、そういうのって、見る方もなんとなく気が引けるじゃない…?

みんなでワイワイやるのも楽しいけど、それが唯一の価値じゃない。ひとりで行くキャンプも楽しさも認めている。

そういう「違い」を尊重し、認めているところに価値があるんだと思うんだよね。

ほら、ソロキャンが好きな子って、まさにミスターじゃない?旅をしていても、あの人どんどんひとりで歩いていっちゃうし。



『ゆるキャン△』の5人も、なにも傑物のような能力の高い人たちが集まっているわけではない。そういう気安さもあるんだろうな。

彼女たちの日常を見ていると、なんだか時間的にも空間的にも『ゆるキャン△』の世界とつながっている感じがする。

自分でも、そこに入っていけそうなという、非常にいい具合に、社会に対して窓を開けてくれているような、ね。

ひとりでテント持って、バイクや車で出かければ、キャンプはできるわけでしょ。そういうことを楽しめる世界もあると伝えることは、非常に今の時代に必要なんだと思う。

だからこうやって、一つのエンターテインメント作品になっているんだろうなと。『ゆるキャン△』には、「今を生きている」ことへの居心地の良さがある。

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